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2006年3月

フォー・ブラザーズ 狼たちの誓い

最愛の養母を殺され、復讐に燃え上がる四人の義兄弟の姿を描いたバイオレンスアクション。

四人の絆の強さが何といっても印象的。彼らは血のつながりも無ければ、人種も異なる。共に喜び、悲しみ、時には激しい喧嘩もする。本当の兄弟らしさを実感させる。

ストーリーも二転、三転し、謎解きもあったりと様々な方向へと展開する。銃撃戦やカーチェイスといった見せ場はド派手に描かず、クールかつスタイリッシュな仕上がりである。ハードボイルド仕立ての映像が魅力的。

かつてのモータウン・サウンドが全編を彩る。特にマーヴィン・ゲイが歌う『野獣戦争』(72)の主題歌としても有名な「トラブルマン」が使用されている点は、ブラックムービーファンにはたまらないだろう。

70年代テイストをほのかに感じさせる点は、『黒いジャガー』(71)を『シャフト』(00)としてリメイクしたジョン・シングルトン監督らしさである。

フォー・ブラザーズ 狼たちの誓い スペシャル・コレクターズ・エディション DVD フォー・ブラザーズ 狼たちの誓い スペシャル・コレクターズ・エディション

販売元:パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
発売日:2006/05/26
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レクイエム

裏稼業から足を洗ったベン(ジャン・クロード・ヴァン・ダム)は、中国マフィアの手によって最愛の妻を殺されたために復讐の鬼となる。筋立ては単純そのものである。

ヴァン・ダムといえばアクションである。しかし、本作では人間味のある演技が印象的であり、それが何といっても良い。情交シーンや亡き妻を思い出して泣き叫ぶシーンを通して妻に対する愛をしっかりと描写する。だが、彼が最も得意とする格闘シーンは、お決まりの回し蹴り等を披露するが控えめな感じがする。それでもヴァン・ダムは男らしく、素直に格好良いと思える。

爆破シーン、銃撃戦、カーチェイスといった見せ場はあるもののあまり迫力を感じさせず、アクション映画としては物足りない。その分、スピーディーなタッチに仕上がっている。映像もスタイリッシュな雰囲気を感じさせる。拷問シーンはまさにバイオレンスと呼ぶに相応しく酷に描かれている。

全体的にいえばB級ムードが漂う地味なアクション映画といった出来ばえである。

レクイエム DVD レクイエム

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2005/07/22
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アサルト13 要塞警察

ジョン・カーペンター監督のカルト的脱出アクション『要塞警察』(76年、日本未公開)のリメイクである。

大晦日のデトロイト。老朽化によって閉鎖される13分署に凶悪犯ビショップ(ローレンス・フィッシュバーン)ら4名の罪人が搬送される。新年を迎えたと同時に武装した特殊警官たちに襲撃される。ローニック(イーサン・ホーク)をはじめとする刑事たちと罪人たちは協力して激闘を繰り広げる。

ローレンス・フィッシュバーン扮する凶悪犯は独特の風貌からしてかなりハマっている。不気味さで圧倒させ、ずば抜けた存在感をアピールしている感がある。イーサン・ホークも負けじと良い芝居を魅せ、実力をアピールしている。その他のキャストも巧く描かれており、彼らの心理描写が作品に厚みを持たせる。

全体的に暗いムードがサスペンスの演出を高め、緊迫感を張り詰める。激しい銃撃戦が迫力を醸成する。ストーリー展開も勢いを感じさせるタッチでテンポも良い。

サスペンス、アクション、気にかかる展開、人物の心理描写を味わうべき作品である。

アサルト13 要塞警察 DVD アサルト13 要塞警察

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2006/08/02
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ハウス・オブ・ザ・デッド

人気ゲームを映画化したもの。タイトルとゲームの実写化と聞くだけでジョージ・A・ロメロ監督による一連のゾンビ映画と『バイオハザード』(01)が合体したような内容だと思える。しかし、ゾンビ映画として見てもかつてのそれらの作品とあまり変わらないものである。ロメロ監督作のように社会的要素は皆無であり、至って娯楽色満載である。

本作のネタであるゲームの映像が幾度と挿入され、風変わりである。それは面白い試みと捉えることもできるが、特に必要でもなく、ごまかしているかのようにも思える。見せ場でもあるアクションシーンもゲーム感覚を意識しているのかプロモーションビデオのような仕上がりである。全体的には、かつてのアクション映画がやってきたものであり、新しいものを感じさせない。

筋立ても単純明快であり、何も考えずに見ることが前提である。結果的に言えば、B級感覚を十分に醸し出すサバイバル系ゾンビアクション映画である。

ハウス・オブ・ザ・デッド DVD ハウス・オブ・ザ・デッド

販売元:日活
発売日:2005/08/05
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アンダーカバー・ブラザー

ウェブ上で放映された短編アニメに心を奪われたマルコム・D・リー(スパイク・リーの従兄弟)が実写化した作品。

極悪な白人至上主義の団体「ザ・マン」は、黒人洗脳計画を画策。恐怖を抱いた正義の組織「ブラザーフッド」はこの謀略を阻止するため、アンダーカバー・ブラザー(エディ・グリフィン)をスパイとして雇い、真っ向勝負に挑むというお話。ストーリーは非常に馬鹿げたものであるが、根底に黒人奴隷制度及び人種差別に対する諷刺を感じさせる。

開巻から黒人文化の歴史をあらゆるジャンルの映像を用いて紹介する。とりわけ70年代の黒人文化ネタが満載であり、アフロヘアや独特な衣装、全編に流れるディスコサウンド等が魅力的。70年代のテイストを十分に醸し出し、「ファンキー」や「ソウルフル」を素直に感じさせる。

出演者のお馬鹿な演技や台詞回し、過去のスパイ映画のパロディーが笑いを誘う。アクションシーンもブルース・リーを意識したカンフーファイトやワイヤーワークを使ってみたりとこだわった見せ場作りとなっている。

とにかく単純明快で面白く仕上がっている。そして、70年代の感覚を満喫したい方にはオススメである。

アンダーカバー・ブラザー DVD アンダーカバー・ブラザー

販売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
発売日:2005/11/25
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アウト・オブ・タイム

ボスニア紛争で友人を亡くし、今なお心に深い傷を持つ元軍人ディーン(ウェズリー・スナイプス)は友人の妹を待ち伏せている時、何者かにFBI捜査官と間違えれ、「EX」と呼ばれる薬物を投与される。その副作用は幻覚作用を起こすと同時に神経を破壊し、やがて死に至らせるものである。ディーンはかつての戦場での悪夢をリアルに思い出し、苦しめられる。

ウェズリー・スナイプスはマーシャル・アーツ仕込みのファイトシーンを披露するもののかなりの物足りなさを感じさせる。弱っているという設定だから仕方が無いだろう。爆破シーンやラストの銃撃戦も頑張っているようだが、アクション映画としては陳腐である。

本作は、日本では劇場公開されたが、本国アメリカでは劇場未公開のDVD作品である。それは、日本におけるアクション系のVシネマと同じ概念である。本作が見事なB級アクションらしい出来ばえであることに納得。それでも全体的には面白い仕上がりである。

アウト・オブ・タイム DVD アウト・オブ・タイム

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2005/05/27
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私立ガードマン 全員無責任

元警官のフランク(ジョン・キャンディ)と元弁護士のノーマン(ユージン・レヴィ)によるガードマンコンビは、警備先の強盗事件に組合のボスが関係していることに気づき、その陰謀を暴こうと奮闘する模様を描いた痛快ドタバタコメディー。

全く正反対の二人の個性をユニークに描く。バディムービーによくありがちな凸凹コンビであるが、それが何と言っても愉快だ。彼らの話術をはじめ、笑いを誘う演出をふんだんに散りばめている。

アクション映画としての見せ場作りも完璧である。カーチェイスや銃撃戦も良いが、ラストの爆破シーンは迫力を増大させ、その醍醐味を十分に堪能させてくれる。

本作は、デビューして間もない頃のメグ・ライアンが出演している。初々しい演技だが、元気よく頑張っており、とても印象的である。

笑い、アクション、シンプルなストーリーと言ったいかにも娯楽映画らしい作品であり、出来ばえも良い。

私立ガードマン 全員無責任 DVD 私立ガードマン 全員無責任

販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2005/09/28
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ワイルド・タウン/英雄伝説

アメリカ、テネシー州の伝説的保安官ビュフォード・パッサーの生涯を描いた『ウォーキング・トール 怒りの街』(73年)のリメイク。

海軍を除隊したヴォーン(ザ・ロック)は、悪の組織に牛耳られた故郷を元の住みよい街へと浄化するため、保安官となって角材を片手に巨悪と対決する。分かりやすい筋立ての勧善懲悪モノだが、テンポ良く描かれている。

ザ・ロックのキャラクターは、我々の思い描くヒーロー像に相応しい。彼のプロレス仕込みの格闘シーンはキレ味も良く、まさにパワフルである。

銃撃戦、爆破シーン等の見せ場もふんだんに用意されており、迫力満点。古き良き時代の娯楽アクション映画らしさを十分に満喫できる。アクション映画好きにはたまらない一篇であり、これぞまさにアクション・エンターテイメントだ。

ワイルド・タウン 英雄伝説 コレクターズ・エディション DVD ワイルド・タウン 英雄伝説 コレクターズ・エディション

販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2006/04/19
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