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ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン

エミネムに認められ、今やヒップホップ界のカリスマ的存在となったラッパー、50セントの壮絶な半生を基にした作品である。50セント自身が主演し、本作で映画デビューを飾った。

父親を知らない少年マーカス(カーティス・“50セント”・ジャクソン)はドラッグディーラーである最愛の母と暮らす。だが、母がドラッグ関係のトラブルで殺害され、マーカスは祖父母の家に引き取られる。やがて母の稼業を継いだマーカスはある事件で逮捕され、獄中生活を送る。刑務所内で知り合ったバマ(テレンス・ハワード)の勧めでラッパーとして再起することを決意する。

50セント自身の半生を基に描いているだけにリアリティーを追求した骨太な出来ばえである。ギャングスターの世界も丹念に描き、バイオレンス描写は残酷かつ衝撃的なタッチである。50セントを語る上で欠かすことのできないエピソードでもある9発の銃弾を食らったシーンもしっかりと描かれている。

過激なバイオレンス描写の反面、恋愛や家庭といったエピソードも巧く取り入れており、作品に厚みを持たせる。愛息子と遊ぶシーンは、理想的な良き父親像といった感じであり、微笑ましくなる。

ラッパーとして再起を懸け、成功への道を歩みだそうとするマーカスの姿は清々しい。ドン底から華やかな世界へと昇りつめた文字通りの壮絶な半生を描いた本作は、ドラマとしても見応えのある完璧な出来ばえである。50セントが素晴らしいラッパーであり、凄すぎる人間であることを改めて実感した。

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受信: 2006年7月21日 (金) 21時31分

» 映画 『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』 [Death & Live]
『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』  2005年 原題 : GET RICH OR DIE TRYIN' 監督 : Jim Sheridan 『イン・アメリカ 三つの小さな願いごと』 と同じ監督なんてな。 監督ってスゴイと思うワケですよ。 50セントはカッコ良いね。 "逆境に挫けず" って、正にこういうこと言うんだろうな。 ラスト・シーンとかメッチャいい! 防弾チョッキ脱ぎ�... [続きを読む]

受信: 2006年7月22日 (土) 11時28分

» ヒップホップが苦手でも…? 『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』 [瓶詰めの映画地獄 ~地獄が闘えと俺を呼ぶ~]
『マイ・レフトフット』(’89)、『父の祈りを』(’93)、 『ボクサー』(’97)、『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』(’02)など、 現在、公開中の 『プルートで朝食を』 のニール・ジョーダン監督と同様、アイルランド出身で、 一貫して社会性のある骨太な作品を撮り続けている、名匠ジム・シェリダン監督。 そんな彼が、ヒップホップ界のカリスマの半生を描くというのは一見ミスマッチにも感じるけど、 ヒップホップというジャンルが過分に社会性を含むものだと考えるなら、 そしてそ...... [続きを読む]

受信: 2006年7月22日 (土) 19時23分

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