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電撃脱走 地獄のターゲット

殺人罪で服役中のハリー(オリヴァー・リード)は、面会に来た妻パット(ジル・セント・ジョン)から他の男ができた上に妊娠したことを知らされる。これにマジギレしたハリーは、妻に対する復讐を誓い、相棒のバーディ(イアン・マクシェーン)やマクニール(フレディ・ジョーンズ)とともに脱獄する。

CM界出身のダグラス・ヒコックス監督の独特の映像が冴え渡る。冒頭で独房の天井に備え付けられている鉄の棒でハリーが筋トレをしているシーンの凝ったアングル、パットが面会に来た際に仕切りガラスに二人の顔が重なる映像という具合に映像作りのこだわりが抜群だ。

アクション映画としてはアクションシーンはかなりあっさりとした描き方だ。脱獄のシーンは緊張感を滲ませたサスペンス・タッチで描かれ、観る者に興味を抱かせハラハラさせる。洗濯物が大量に干されている建物の屋上で白バイに乗った二名の警官がハリーを追うシーンでは、ハリーが武器として愛用しているモーゼル銃をぶっ放して白バイを炎上させ、警官が火達磨になる。これが一番強烈な見せ場だ。バーディに裏切られ、元々パットと共謀していたという意外なドンデン返しに驚かされ、その直後に当時のアクション映画の流行であったカーチェイスも観られ、結構楽しませてくれる。全体的に言えば、派手さを抑えたB級アクションという感じである。

悪人顔のオリヴァーにハリー役が実にマッチしているかということも観ればわかるし、これがまた強烈なインパクトを与える。この際、映画史に残る名作『第三の男』(49)のキャロル・リード監督の甥ということは、本当にどうでもいいことだ。

ラストは悪すぎた男の人生の哀愁と悲愴感をたっぷりと漂わせ、観る者に悲しさと虚しさを残す。

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