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マッドボンバー

愛娘をドラッグで亡くし、妻と離婚した男(チャック・コナーズ)は、社会全体を恨んで自作の時限爆弾で学校等を爆破させた。ある夜、彼が病院を爆破させるために忍び込んだが、聾唖の女性患者をレイプしていた暴行魔に二度目撃される。事件担当の警部(ヴィンセント・エドワーズ)は、二人の犯人を容赦なく追い詰める。

爆弾魔、暴行魔、警部の三人の行動を描くが、中でも主役の爆弾魔が強烈なインパクトを残す。道端でゴミを捨てた男に厳しく注意し、スーパーのレジ係の女や喫茶店のウェイトレスに対しても容赦なくクレームを突きつける。彼の行為は正当的ではあるが、かなり厄介なクレーマーという感じである。社会に疎外された男の描き方としては相応しいキャラクター描写であり、メガネ面で神経質そうな表情でこの役柄を演じたチャック・コナーズも見事だ。特に彼が自宅で爆弾を製造する姿を観れば孤独感と病的な感じがじっくりと伝わってくる。暴行魔の異常な性癖や警部のやや荒っぽい捜査方法も印象的であり、とにかく三者のキャラクターの設定と描写が良い。

監督は巨大生物をネタにしたB級パニック作品をお得意とするバート・I・ゴードンで彼にとっても本作はキャリアの中では異色と呼ばれている。観るからに低予算という感じで爆破シーンも良くも悪くもないごく普通の出来栄えだ。それでもサスペンス描写は魅せ方が巧く、先述した三人のキャラクターの描写も巧いのでこれが観る者を作品の世界にグイグイと惹きつけるのである。爆破アクションや復讐系バイオレンスとして楽しむことも良いが、サスペンスの味わいを堪能したい作品だ。

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