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2008年5月21日 (水)

魔法にかけられて

おとぎアニメの世界アンダレーシアに住む心優しいプリンセスのジゼル(実写時=エイミー・アダムス)は、運命的に出会ったエドワード王子(実写時=ジェームス・マースデン)との結婚を直前にこれを極度に妬むナリッサ女王(実写時=スーザン・サランドン)によって現代のニューヨークへと飛ばされてしまう。生身の人間となったジゼルは、はじめての現実の世界に苦労するが、ある夜、バツイチの弁護士ロバート(パトリック・デンプシー)とその娘モーガン(レイチェル・カヴィ)に助けられる。

近年CGアニメを量産しているディズニーが久々に従来のアニメーションに手をつけ、これを実写と融合させたのである。このアイデアだけでも実に面白く思える。アニメ世界と現実世界のギャップの描き方が面白く、ジゼルのアニメ世界独特の行動が現実世界で浮きまくる様子が笑いを誘い出す。だが、さらにエドワード王子やジゼルが可愛がっているリスのピップらが現実世界にやってきたことによってニューヨークはますますパニック状態となり、だんだんアニメ世界化することによって面白さがパワーアップする。

作品の設定がコメディーとしての面白さを発揮しているが、そこにディズニー作品の『シンデレラ』や『白雪姫』のセルフパロディーや歌とダンスのミュージカル描写が随所に取り入れられたことによって作品に華やかさと面白さが倍増された。後半ではスケールの大きな見せ場が用意され、ラストシーンでもあっと驚くような描き方がなされている。全編が観る者を飽きさせないような作り方となっていて印象的なシーンも盛り沢山だ。

個人的に特筆したいポイントは、序盤でロバート宅が散らかっていることに気づいたジゼルがアニメ世界通りの方法で窓を開けて頼りにしている様々な動物たちを集めて掃除をさせようとするが、現実世界ではハトとネズミ、ハエとゴキブリの軍団が大集合。ハト以外はまさに不快であり、そんな汚すぎる生物が一生懸命に掃除するシーンは、気持ち悪さとツッコミを入れたくなるような面白さが交錯していてやや不思議な感じだ。ハトがカラスであったら、もっと不快であると同時にヒッチコック監督の名作『鳥』(63)のパロディーになっていただろう。

とにかく様々な面白さが味わえる上に幸せな気分にさせてくれる。最初から最後まで本当に最高でゴキゲンな一級のエンターテイメントだ。面白いの一言に尽きる。

【95点】

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