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広域暴力 流血の縄張

警察の暴力団取締りが強化される中、関東桜田会は解散する。だが、下部団体の中でも昔気質な特色を持つ大野木一家はこれに異議を唱えた。その間に関西連合会が東京進出し、大野木一家は数々のトラブルに巻き込まれる。その後、両組織は和解して手打式を行ったが、式の終了後に開かれた総長賭博によって大野木一家は借金を背負うハメとなる。大野木一家の幹部である勇治(小林旭)と代貸の矢頭(中丸忠雄)は、金策に奔走するのだが・・・・・・。

小林旭が当時の日活の新たなる路線“ニューアクション”に挑戦した一本。前年に公開された旭主演の同ジャンル『縄張はもらった』(68)同様に暴力団組織の集団抗争を描いている。本作はアクションシーンがかなり控えめであり、その分ストーリー展開に比重が置かれている。しかし、このストーリーが少々ややこしさを感じさせるのがマイナスだ。やはりこの手の作品は、見せ場となるアクションを多めに用意して魅せつけてくれる方が面白いのである。

主演の小林旭が助演の中丸忠雄に喰われてしまっている部分が多いということが旭ファンにとっては少々残念だと思えるだろう。旭が印象に残るほどの大活躍をするのは、やはり後半のアクションシーンだと言える。また、ニューアクションの人気者である藤竜也と岡崎二朗が中盤までにフェードアウトしてしまう点も残念だ。

夜の新宿の街並の活写、旭のエンコ(小指)詰めシーンの巧妙な照明の使い方、女二人による熱気溢れるレズビアンシーンといった長谷部安春監督の冴えた演出は、高く評価したい。

本作は、『広域暴力』シリーズの第一弾作品として企画されたが、シリーズ化が実現することはなかった。後年に旭が東映で主演を張った『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』(75)もこれと同じような結果となってしまったのだ。両作品の他の共通点を挙げると、人気役者の途中フェードアウト(『京阪神殺しの軍団』では伊吹吾郎が!!)とアクションを期待して観ると肩透かしを喰らわせられることだ。

【50点】

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