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2008年8月

「EnterJam-エンタジャム-」新作映画レビュー担当

映画を中心としたエンターテイメント専門サイト「EnterJam-エンタジャム-」(旧「映画秘宝.com」)で新作映画のレビューを担当させて頂くことになりました。

サイトの更新は、基本的に毎週木曜日です。昨日28日更新分のクロスレビューにて30日公開の『ハンコック』のレビューが掲載されております。今後も不定期ですが、クロスレビューで新作映画を紹介していきます。興味のある方は、是非ともご覧下さい。

http://www.enterjam.com/

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デイ・オブ・ザ・デッド

ジョージ・A・ロメロ監督の“リビング・デッド”シリーズ三部作の完結編『死霊のえじき』(85)のリメイク。

コロラド州の田舎町で謎の病気を患った人々が続出。やがて彼らはゾンビ化して次々と人々を襲撃し、ゾンビが増殖する。女兵士サラ(ミーナ・スヴァーリ)らは大量のゾンビたちに立ち向かうが・・・・・・。

本作は、『死霊のえじき』のリメイクということを意識せずに観ることをオススメしたい。オリジナルとの共通点は登場人物の名前のみであり、ロメロ監督作品のような社会派テイストや風刺は皆無。とにかく見せ場をふんだんに用意したりという具合に徹底的に娯楽色を全面に押し出して描いている。

ヒロインたちが大挙登場するゾンビ軍団を相手に銃をはじめとするあらゆる武器を駆使して蹴散らしていく。これが見せ場として随所に散りばめられており、派手さはあまり感じられないがそこそこ面白く仕上がっている。この描写は『バイオハザード』シリーズ、『ハウス・オブ・ザ・デッド』(03)、『プラネット・テラーinグラインドハウス』(07)に近い物がある。

ゾンビたちの動きにも注目したい。動きは素早い上に天井を這い回ったりもする。とにかくこのゾンビの描き方がテンポを良くさせており、なおかつ気味悪さや恐怖感を醸し出していて面白さを倍増させる。サラたちの仲間である男がゾンビに噛まれて後にゾンビ化するが、彼は菜食主義者ということで人をまったく襲わない。このユニークな設定のゾンビを観る者の目にしっかりと焼きつくように印象深く描いている点も良い。

上映時間は85分、内容は単純明快、見せ場が満載の完全なB級ホラーアクション作品。ゾンビ系ホラー映画ファンはもちろん、B級アクション映画ファンにも十分楽しめるだろう。

歌姫マライア・キャリーの夫であるニック・キャノンの活躍も見逃せない。

本国では劇場未公開のDVDスルー作品であるが、日本では劇場で観ることができる。

【75点】

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クレイジーポリス大追跡

B級娯楽映画の帝王ロジャー・コーマンが製作し、彼の門下生であるチャールズ・B・グリフィスが監督を務めたコメディータッチのカーアクション作品。

保安官ターナー(ウォルター・バーンズ)は、いつものように若者ロスコー(ジミー・マクニコル)におちょくられてイライラしていた。そんな折、ターナーの娘ペギー(ジャネット・ジュリアン)が学園祭の最中にロスコーにさらわれてしまい、ターナーたちはパトカーを総出させて大追跡を開始する。そして、ペギーに惚れる男たちも車に乗ってこの追跡に参加し、パニック状態になってしまう。

ほとんどのシーンが走りっ放しという点が特色であり、これに関してはH・B・ハリッキーの『バニシングIN60”』(74)や『ジャンクマン』(82)とほぼ似通っている。パトカーをはじめとする多種多様の車両が激走しては横転とクラッシュを繰り返して破壊される。この模様をコメディーとして描いているのでカーアクションとしての面白さに更なる面白さが加味され、観ていて本当に面白く、とても良い気分にさせてくれる。ストーリーも単純化されていてあってないようなものだからカーアクションのスリル、迫力、スピード感を満喫してコメディー描写を笑い飛ばしてという具合に思う存分に楽しむことができる。上映時間は90分もないのでこれがまた気楽で観易い。

ちなみに本作で描かれているカーチェイスシーンは、同じくロジャー・コーマン製作の『バニシングIN TURBO』(76)、『ランナウェイ』(77)、『パトカー・ハイウェイ』(76、日本未公開、TV放映時タイトル『悪いのは奴らだ』)等のシーンの使い回しである。恐らく低予算ということでこの手段を選んだのだと思える。それにしても演出の下手さが少々目立つ点だけは痛い。

本作は最初から最後まで楽しめる作品であり、B級娯楽映画としては合格の基準に達しているといっても良い程だ。とにかく楽しんだ者が勝ちなのである。

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ブラック・エース

シカゴのギャングの借金を踏み倒しているカンザスシティーの大物メリー・アン(ジーン・ハックマン)は、送り込まれたギャングたちを人肉ソーセージとしてシカゴに送り返し、挑戦してきた。シカゴ側は、一匹狼のスゴ腕ヒットマンのニック(リー・マーヴィン)を送り込んだが・・・・・・。

リー・マーヴィンとジーン・ハックマンという男臭い二大スターの対照的な競演が魅力的な本作。二人の存在も良いが、特筆したいのはやはり本作でデビューを飾ったシシー・スペイセク扮するポピーという娘の存在だ。メリー・アンが主催する全裸女の品評会からニックが彼女を連れ出し、肌が透けて見えるセクシーなドレスを着させて高級レストランのディナーを食べに行くが、そこで他の客からはチラ見されるし透けて見えるバストをカメラがアップで写したりという具合に少しばかりエロネタ扱いされているのだ。現在でも活躍中のシシーがデビュー作で結構大胆なセクシーさを魅せつけていたということにかなり驚かされた。それでもニックとポピーの関係は純粋な感じで描かれており、ニックがポピーに優しく接する姿からは真の男らしさすら感じられ、素直に好印象だと言える。

アクション作品ということで見せ場もしっかりと用意されている。ニックとポピーが麦畑で巨大麦刈り機に追われるシーンはサスペンスとしての面白さが味わえ、その上にこの麦刈り機が一台の車をボコボコに破壊するシーンは最高に面白く、一度観たら忘れられないほどの強烈なインパクトを与える。他にもひまわり畑での銃撃戦やトラックを使ったちょっとしたアクションシーンも観られ、地味ではあるもののそれぞれのシーンが面白く仕上がっていて印象的だ。

それにしても人肉ソーセージは恐ろしすぎる。近年、食品偽装や毒物混入食品問題が世間を騒がしているが、人肉ソーセージが実際に製造されていて市場に出回っていたらということを想像すると本当に恐ろしすぎて何も言いようがない。

上映時間は86分。地味ながらも面白いシーンは多々あるので気軽に観れる。

【60点】

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仁義と抗争

松方弘樹を主役に据え、地方都市を舞台にした東映実録ヤクザ路線の“ローカル”シリーズ第三弾。

この男と口を聞いた者は必ず死んでしまうという疫病神のようなヤクザ“ばば伝”こと海野伝吉(松方弘樹)の姿を三つ巴抗争劇を通して描く。

本作のメイン舞台は北関東の温泉街。街の特色をしっかりと活かせた旅番組のような雰囲気すら感じられる描き方は、今までのこの手の作品とは違った面白さを醸し出しており、珍しい上に一風変わっている。

作風は『エクソシスト』(73)の影響をモロに受けているようなオカルトタッチな作り方であるが、恐怖や戦慄といった感覚は微塵も感じられない。青春モノのような軽快なテーマ曲、アクション、セクシーサービス、コメディータッチといった明るいイメージで彩られている。しかもこれらの要素がしっかりと面白さを発揮している。

監督は日活アクション映画全盛期を支えた松尾昭典。そんな彼が東映ヤクザ映画に初めて挑戦し、興行的には失敗したものの深作欣二、中島貞夫、山下耕作らとは違ったカラーを発揮させることに成功したのである。

キャストも宍戸錠、長門裕之、近藤宏、深江章喜といった日活系が揃っており、日活と東映のコラボレーションという感じのキャスティングがかなり異色である。他にも中村敦夫、桜木健一(現・櫻木健一)、あき竹城、小池朝雄、棋士の内藤國雄が顔を揃えており、皆が印象的だ。特にあき扮する女子レスラーのインパクトが強すぎる存在感や本人役で登場する内藤が自身のヒット曲「おゆき」をアカペラで歌うシーンは忘れられない。

最初から最後まで面白さに満ち溢れた作品であり、まさに“痛快”という一言がお似合いだ。

【70点】

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シューテム・アップ

浮浪者スミス(クライヴ・オーウェン)がギャングに追われている妊婦を助けるや、すぐさまギャング団のボスであるハーツ(ポール・ジアマッティ)の手下たちが続々と現れ、凄まじい銃撃戦を繰り広げる。妊婦はその場で産気づいて出産するが、流れ弾を喰らって死亡する。スミスは赤ん坊を抱いて追ってくる敵たちから逃げて知り合いの娼婦ドンナ(モニカ・ベルッチ)の居場所にたどり着く。ハーツは赤ん坊の命を狙って多くの手下を従えてスミスを追跡するが・・・・・・。

本作の見せ場は当然の如く銃撃戦であり、殆どのシーンで銃弾が飛び交っているという撃ちっ放しがユニークだ。とにかく銃撃戦の描き方はハイテンションかつクレイジーな雰囲気を存分に醸し出しており、キレ味は抜群で迫力満点。しかもスタイリッシュな映像に仕上がっている点が魅力的だ。使用されるロックビートが映像と巧く絡み合っており、これがテンションをより一層高めてノリを良くさせている。劇中では珍プレー好プレー的銃撃戦が観られ、これがかなり面白い。まずは、スミスとドンナが性行為の最中に敵が二人を狙撃し、抱き合いながらゴロゴロと転がって銃弾を避けて応戦するシーンは、おバカコメディーさながらの面白さをとことん発揮していて強烈なインパクトを与える。次に後半で観られるスカイダイビングをしながらの空中銃撃戦もユニークであり、こちらも一度観たら忘れられないほどの強烈なインパクトを与える。クライヴ・オーウェンが体当たりの鋭いアクションを披露しており、男臭さをほんのりと漂わせていてカッコいい。

銃撃戦だけでなく、小道具も注目すべきポイントである。アイデアをしっかりと活かせた使い方は素直に巧いと言い切れる。中でも頻繁に登場するのが人参である。これはスミスがただ食べるだけでなく、武器としても使用している。人参を敵の目に突き刺したりするシーンは、とにかく観る者を圧倒させること間違いなしだ。観ているとツッコミを入れたくなるほどバカらしいと思えるが、しっかりと面白さに繋がっているのでそれで良いのだ。

ストーリーはあってないようなもの。上映時間は86分と短め。出来栄えは完全なB級娯楽アクション作品。細かいことを考えずに頭を空っぽにして漠然として観れるという気楽で他愛もない作品と言いたい。今までのアクション映画で描かれることのなかった珍プレー好プレー的銃撃戦と人参の面白可笑しい使い方を思いっきり堪能することをオススメしたい。本作のようなバカになりきったB級娯楽アクション作品は、本当に面白くて最高だ。

【70点】

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テネイシャスD 運命のピックをさがせ!

ジャック・ブラックが役者として売れる前にカイル・ガスとロック好きが高じて結成したバンド“テネイシャスD”を題材にしたおバカ系音楽コメディー作品。

田舎から出てきたロック狂のJB(ジャック・ブラック)とギターの腕前が抜群のミュージシャンのKG(カイル・ガス)がロックバンド“テネイシャスD”を結成し、悪魔の歯でできた運命のピックを探す冒険に出る。

ロック音楽と下ネタまみれの過激なギャグが満載であり、これが本作の最大の売りモノとなっている。これにプラスして猿人系モンスターが出てくるポップな色彩が魅力的な夢物語丸出しのファンタジー描写とパトカー数台とのカーチェイスが描かれる。この二つの描写が作品をさらに面白くさせていると言っても良い。ラストの悪魔の登場は冒険劇をベースにした作風と見事にマッチしており、描き方としては正しいと言えるし、なおかつ面白い。

脇を固める役者たちも面白い。JBとKGが訪れたギターショップの変な店員には製作総指揮も担当しているベン・スティラーが扮している。ラストで悪魔に変身する謎の男にはティム・ロビンスが扮している。この二人の存在はとにかくインパクトが強くて忘れられない。端役で『魔法にかけられて』(07)でヒロインを演じたエイミー・アダムスも出演している。

ストーリーは簡素化されており、上映時間は93分。細かいことを考えずに音楽と下ネタ系ギャグを存分に満喫できる作品だ。ただし、下ネタが大の苦手という方には本当にオススメできないのである。娯楽映画としての面白さはしっかりと発揮されているので、この点だけは素直に評価したい。

【70点】

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