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吼えろ鉄拳

アメリカ帰りの空手使いの青年・日野原譲次(真田広之)が父母と双子の兄・透(真田=二役)を殺害した叔父・一輝(成田三樹夫)に復讐を挑む。

真田広之の主演第二弾作品である本作は、まず第一に何と言ってもバラエティーに富んだ豪華かつ異色のキャスティングが魅力的で面白い。まずは、表向きは実業家であるが裏ではドラッグで稼いでいる譲次の叔父を成田三樹夫が演じ、圧倒的な存在感を醸し出している。次にマジシャンだが実は麻薬Gメンという太刀川を千葉真一、譲次の姉で盲目の空手使いの千尋を志穂美悦子が演じている。JACにおける真田の大先輩である二人がご自慢の格闘アクションを披露しており、こちらも大きな注目ポイントだ。

他にもJACメンバーが多数出演しており、中には後にTV特撮ヒーロー番組『巨獣特捜ジャスピオン』で主役として活躍する黒崎輝も出演しており、彼が結構良い活躍ぶりを魅せつけてくれる。そして、プロレスラーのアブドーラ・ザ・ブッチャーとグレート小鹿、殺人空手でお馴染みの大塚剛といったプロ格闘技のホンモノが顔を揃えている。彼らの暴れっぷりが真田の華麗なアクションを盛り上げていると言っても良いだろう。

キャストの中でも一番驚かせてくれるのがやはり大木こだまの存在だ。近年、「チッチキチー」のギャグでプチブレイクし、全国のお茶の間を沸かせた上方漫才界の大御所であるこだま師匠の若き日の姿が観られるのである。彼の役柄は、譲次の財布を奪う三宮の三吉というスリ常習犯の青年である。真田とこだま師匠の絡みは、今では本当に珍しくて貴重だと断言できる。とにかく必見だ。

全体的にケレン味のある漫画チックな演出が娯楽性を存分に堪能させてくれる。随所に散りばめられた格闘アクションはすこぶるテンポが良く、ユーモアの要素も取り入れられているため実に面白く仕上がっている。中でもクライマックスは荒唐無稽なアクションの面白さが最大限に発揮され、しっかりと醍醐味を感じさせてくれる。これらは、鈴木則文監督の見せ場作りの巧さと娯楽に徹底した潔い作り方によるものだと言える。

真田が歌う主題歌「青春の嵐(ハリケーン)」も今となっては貴重だ。未だCD化されていないため、本作で歌声をじっくりと味わって頂きたい。

【80点】

吼えろ鉄拳 DVD 吼えろ鉄拳

販売元:TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
発売日:2008/11/21
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