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博徒無情

日活の清純派女優であった松原智恵子。そんな彼女を東映の藤純子(現・富司純子)、大映の江波杏子に対抗するべく仁侠映画の柱として売り出そうと企画し、主演させた作品で監督は斉藤武市。

堅気の加代(松原智恵子)は、若い博徒の村次(渡哲也)に惚れ込んでいた。村次はかつて世話になった箱田屋という旅館の親分が殺害されたことで仇の大寺組長(高品格)の命を狙う。だが、子分の門太(近藤宏)の片腕切断だけに終わり、村次は重症を負った状態で逮捕、投獄される。加代は極道渡世に身を置き、幾度も面会を重ねては村次の出所を待ち続ける。

松原智恵子によるアクション、賭場での壷振りは描かれず、片腕門太の妻と子の償いのために芸者として稼いだり、その様子を良く思った敵対する大寺組の客分・竜吉(露口茂)との絡みがメインに描かれる。中でも中盤以降で観られる竜吉と抱き合った加代がかんざしで刺し殺そうとするが思い留まるシーンは、緊迫感を張り巡らせた印象深い名シーンの一つだと言える。

松原が仁侠映画ならではの活躍を魅せないため、渡哲也と『昇り竜』二部作で主演を張った扇ひろ子が見せ場を披露しており、これらが大きな見所となる。渡は序盤での大寺組長仇撃ちシーンでも長ドスを使って立ち回りを魅せつけてくれたが、クライマックスでは大寺組に単身で乗り込み、数名の組員を相手に壮絶なバトルを繰り広げる。扇も粋な啖呵を切ってアクションを魅せつけてくれるが、驚くべき面白さが隠されている。それは、彼女の役名が関東桜組々長の桜勝美という『昇り竜』二部作とまったく同じで、キャラ的にもまったく変わりがないことなのである。

それにしても最初の渡と松原の会話、渡主演の日活ニューアクションの代名詞的作品である『無頼』シリーズを少し彷彿させる。

【65点】

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