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男一匹ガキ大将

「週刊少年ジャンプ」に掲載されていた本宮ひろ志原作の人気マンガを勝プロダクションと東宝が実写映画化した青春アクション。

開巻から第一の見せ場が用意される。主人公である西海高校の戸川万吉(酒井修)がたった一人で同校のライバル・権太とその手下たちを相手に大バトルを繰り広げるケンカ・アクションが観られる。

その後、脱獄囚二人組が工場から盗んだダイナマイトを持って漁村に逃げ込み、万吉と仲良くなった足の不自由な女・友子を人質に小屋に立て篭もる事件が発生し、万吉はたった一人で友子の救出に向う。このシーンでは、ダイナマイトを使った爆破シーンが観られるのだ!!だが、本作が爆破アクションを押し出した作品でないのは判り切ったこと。派手に燃え上がることなく、煙が吹き荒れるだけ。そして、万吉が二人組を蹴散らしている最中、友子に奇跡が!!そう、歩けるようになったのだ!!『アルプスの少女ハイジ』の名シーン「クララが立った…」のように!!友子が地面に落ちている火の付いたダイナマイトの爆発を防ぐべく立ち上がり、踏んづけて火を消したのである。これが第二の見せ場である。

第三の見せ場は、この事件をきっかけに英雄となった万吉が、合気道の達人でもあるクソ坊主(笠智衆)と対決するシーンだ。スローモーションで豪快さを醸し出した投げ飛ばされるシーンも印象深くて面白いが、何よりもこのクソ坊主の存在が良い!!

その後、東京からやってきた銀次とのバトルが観られたりとこの調子でラストを迎えるのかと思いきや、中盤以降で可笑しな方向へと向ってしまう。それは、万吉が乞食軍団に出くわすシーンなのである。乞食軍団は、「ウヒャヒャヒャ…」と薄気味悪い笑い声で両手を前に差し出して万吉を囲んで寄ってたかるのだ。コレがまさにゾンビ映画のワンシーンのようで面白いのだ!!こんな珍味が味わえるとは予想外だったのだ!!乞食大将の坊谷津役に製作担当でもある勝新太郎、ナンバー2的存在の源氏役に津川雅彦とビッグスターが演じているのだ!!

その後は、しっかりと軌道修正してクライマックスを迎える。とにかく、印象的な見せ場を随所に散りばめているという工夫と努力は、大いに認めてよろしい。

ちなみに、原作者の本宮ひろ志や後のロッキード事件で児玉誉士夫邸にセスナごと突っ込んで玉砕した日活ロマンポルノ役者の前野霜一郎も出演している。

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