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影狩り

「週刊ポスト」にて連載されていたさいとう・たかをの人気劇画を石原プロと東宝の製作で監督・舛田利雄、主演・石原裕次郎という日活アクション黄金期の名コンビで実写映画化された。

弱小藩を潰す幕府の公儀隠密“影”に怨念を抱く三人の男=室戸十兵衛(石原裕次郎)、月光(成田三樹夫)、日光(内田良平)から成るシャドーハンターズ、いや、“影狩り”が幕府の陰謀に挑むというお話。

1972年に製作・公開された時代劇劇画を原作とした時代劇アクションと言えば、若山富三郎の『子連れ狼』シリーズ、勝新太郎の『御用牙』三部作と石原裕次郎の『影狩り』二部作だ。いずれも荒唐無稽な作風が一部の者にウケ、現在でも語り草となっている。中でも『子連れ~』は、スプラッター感覚の大流血やマカロニウエスタン風のアクションが最大の魅力と言え、海外でも高評価を得た。

『影狩り』でも手首や頭部が景気よくフッ飛び、プッシュ~と血飛沫が噴き出したりといった『子連れ~』同様の描写が目立ち、強烈なインパクトを与える。

スプラッター感覚の残酷描写やソードアクションはもちろんのこと、女性の半裸体が観られたりとエロスの見せ場も用意されており、娯楽性は充実している。

それにしても石原裕次郎のルックスがトンデモナイ!!なんと、髭ヅラで顔色もドス黒っぽく、異様にギラギラしていてちょいと怪しげな感じなのである。これまでの裕次郎の雰囲気を一気に覆したのだ!!でも、コレが男臭さを十分に醸し出しているのは確かであり、タフガイと呼ばれた男にとっては最も相応しいと捉えても良いと言いたい。いや、そう言い切りたいのだ!!

ちなみに、裕次郎にとっては本作が最初で最後のシリーズ物なのである。日活映画では小林旭を筆頭に赤木圭一郎、高橋英樹、渡哲也ら人気スターのシリーズ物が存在したが、裕次郎だけは例外で日活でのシリーズ物は一つも作られなかったのだ。裕次郎初のシリーズ物という点で言えば、この『影狩り』は記念碑的作品なのであろう。

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