« 逃亡列車 | トップページ | それゆけ!ハイレグ消防隊 (未公開) »

広島仁義 人質奪回作戦

東映実録路線も終盤に差し掛かった頃に製作された作品。牧口雄二監督のヤクザ映画は、本作のみなのである。

関東同志会の広島進出を撃退した各暴力団組織。この事件で殺人罪に問われ八年の刑に服した大西組幹部の神野(松方弘樹)は出所後、組織を維持しようとする義兄の北条(小林旭)、柏木(地井武男)率いる旭グループの総会屋となった沖本(室田日出男)と手を組んで新たなるスタートを切り出した。だが、資金源である大手企業の東京汽船の裏金利ルートをめぐって激しく対立することとなり、肉親同士の血で血を洗うバトルへと発展する。

『仁義なき戦い』シリーズで定着したと言っても過言ではない広島ヤクザ、酒井哲によるナレーション、スチール処理からは実録路線らしさを醸し出している。だが、随所に観られる神野と妻の涼子(中島ゆたか)のメロドラマ風味の描写が異色感を増大させ、実録路線ならではのギラギラとした情熱、殺伐としたムードを抑制させているようにも思える。

柏木の車に仕掛けられた時限爆弾による爆破、総会屋たちの株主総会大乱闘、当時の外国アクション映画の流行りでもあったカーアクションを少し取り入れたこと、神野がショットガンを武器にたった一人で竹森(夏八木勲)たちに立ち向かうが撃ちのめされて壮絶な死を遂げるクライマックスといった印象に残るような見せ場作りは、なかなかよろしい。

ちなみに松方弘樹は、本作の一年前に作られた総会屋ネタがメインの異色ヤクザ映画『暴力金脈』で主役として一匹狼総会屋を演じ、大いに暴れ回った。

|

« 逃亡列車 | トップページ | それゆけ!ハイレグ消防隊 (未公開) »

日本映画 は行」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/64198/36542690

この記事へのトラックバック一覧です: 広島仁義 人質奪回作戦:

« 逃亡列車 | トップページ | それゆけ!ハイレグ消防隊 (未公開) »