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2011年9月

喧嘩プロフェッショナル

チャールズ・ブロンソン&ジェームズ・コバーンの格闘アクション『ストリート・ファイター』の黒人版とも呼ばれるティモシー・ギャルファス&リチャード・ケイの共同監督作品で、70年代ブラックス・プロイテーションの一種。

貧乏な黒人青年リロイ(リチャード・ローソン)は、相手が倒れるまで殴り合うストリート・ファイトの興行主ローガン(ロバート・バー)に喧嘩の腕前を見込まれた上にスカウトされ、練習と場数を重ねて“喧嘩プロフェッショナル”となり、金や欲しい物に困らない生活を送るが、トレーラーのアイラの死がきっかけでリロイとローガンの関係は悪化。ローガン一味の背後には悪徳刑事も関係しており、リロイは復讐を果たすべく一味に挑む。

序盤では眼目であるファイトシーンが観られたり、リロイのトレーニング風景をノリの良いBGMが盛り上げたりと格闘アクションらしい作風だが、中盤を過ぎたあたりからは、残虐なバイオレンスが描かれたりといったバイオレンス系ギャング映画のような展開となる。

でも、劇中で観られる格闘アクションは今となってはかなり単調で、迫力やキレ味はよろしくない。だが、リロイがガタイの良い上にスキンヘッドでコワモテの白人男を殴る蹴るで倒し込んで勝利を収める様子は素直に好感が持てる。

格闘シーンよりも、中盤から後半で描かれるバイオレンスの方が見応えはチョイと上だ!!殴りに殴りまわして痛々しい顔面流血、服を破かれて乳を曝け出した女を押し倒して馬乗り状態で往復ビンタを喰らわせたり、両腕をロープで拘束された男を車に乗せてガソリンを撒き散らして爆破炎上焼殺死・・・一番見せるべきシーンが凡庸な出来栄えのため、これらのシーンが印象に残ってしまうのだ。

他に特筆したい点と言えば、リロイの対戦相手としてボコられるパク役には、かつてアントニオ猪木が韓国遠征試合でガチでボコボコにした韓国人レスラーのパク・ソンナン(ジャイアント馬場にチョイ似)が扮していることぐらい!!

喧嘩プロフェッショナル [DVD]

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御用牙

「ヤングコミック」に連載され、人気を博した小池一夫原作の同名時代劇劇画を三隅研次監督が映像化。北町奉行所勤務のアウトロー的一匹狼の同心で“かみそり半蔵”の異名をとる板見半蔵を勝新太郎が扮し、勝自身が原作に惚れ込んで自身の勝プロで製作した。豪放磊落な半蔵のキャラクターは勝新太郎自身のイメージと見事にマッチしている。

原作でも描かれた「座禅ころがし」を本作でもしっかりと再現しており、一つの見所となっている。女に座禅を組ませてうつ伏せになるように蹴り倒し、背後から女性器に男根を挿入して突きまくるのだ!!半蔵は自身の男根を武器とし、女を性の快楽へと導かせた上で自白させるこれを必殺技とする。そのため、半蔵は自身のポコチンを棒で叩いたり、米俵にブスりと突き刺して腰を振って鍛え上げているのだ!!このシーンだけでもインパクトが強烈過ぎで、観る者の脳裏に焼きつけさせる。

エロい見せ場も多いが、勝新太郎が敵を相手に大いに暴れまくる見せ場のアクションがしっかりと用意されており、アクション時代劇として存分に楽しめる出来栄えだ!!勝プロ製作&70年代劇画原作時代劇アクションならではのハードコアな流血残酷バイオレンスもしっかりと堪能できる!!

半蔵の性の生贄となる朝丘雪路に渥美マリ、『兵隊やくざ』シリーズで勝とタッグを組んでいた田村高広とのバトル、半蔵の十手で鼻を潰されて痛々しい顔面を曝け出す石橋蓮司、大阪弁の滑稽なやりとりに名物ハリセン攻撃をチャッカリと披露して観る者をクスりと笑わせるチャンバラトリオ…脇を固める名優の存在も要注目だ!!

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拳銃残酷物語

大藪春彦の原作を古川卓巳監督が映像化したクライム・サスペンス・アクション。主演の宍戸錠は、本作の前年に同じく大藪原作の鈴木清順監督作『野獣の青春』でハードボイルドに挑戦し、新境地を開拓していた。

妹・梨枝(松原智恵子)を交通事故で一生車椅子生活にさせた男を同じ目で仕返してムショ送りになった登川が出所。その彼にある男が日本ダービーの売上金を積んだ現金輸送車襲撃を襲撃し、一億二千万円の大金を強奪するという計画を持ちかける。妹の治療費を稼ぐことを目的にこの計画を引き受けた登川は、昔からの友人である白井(小高雄二)、寺本(草薙幸二郎)、岡田(井上昭文)の三人の仲間と作戦を実行。大金強奪計画は成功したが、その後、仲間割れが生じ、壮絶なバトルが展開される。

元ネタがスタンリー・キューブリック監督の名作ギャング映画『現金(げんなま)に体を張れ』をモデルにしていることが丸わかりのストーリー。第一の見せ場である現金輸送車襲撃シーンまではクライム・サスペンス劇。本作の面白さを最大限に発揮するのは四人の仲間割れ以降。登川は組織からタダ利用されただけと知ってからは、登川の組織に対する復讐劇が描かれ、凄まじい銃撃戦という見せ場が観る者をしっかりと楽しませてくれる。

モノクロ映像で50年代のアメリカ製ギャング映画を彷彿させる世界観は、実にクールでスタイリッシュだ!!

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人喰海女

新東宝が誇る元祖グラマー女優の三原葉子が初主演を果たしたセクシー・サスペンス。監督の小野田嘉幹は本名の正彦から改名し、本作にて再デビューしたのであった。彼の実弟である東宝スターの平田昭彦もごくわずかながら出演している。

村で一番の美貌と肉体を兼ね備えたサダ(三原葉子)は、村の海女たちの憧れでもある。そんな彼女は、東京の青線で身体を売り、犯罪にも手を染めていたのだ!!彼氏である五郎(宇津井健)との結婚を控えた彼女は、過去を隠すために網元を狙ってやってきた悪漢(丹波哲郎)に身体を差し出してしまった…。

冒頭、砂浜で女同士による泥レス風つかみ合いバトルが観られる!!キャット・ファイトのように衣服を剥ぎ取って裸体を露にすることは一切ないが、馬乗りになって相手の顔面を平手で引っ叩いたりする様子…現代の総合格闘技を思わせる興味深いシーンの一つでもある。コレが現代ならもっとセクシーかつエロティックな描写に仕上がっていただろう…。

三原葉子をはじめ、三ツ矢歌子、万里昌代ら女優陣が着こなす海女衣装の透けて見える乳首…チョイとエロい!!まぁ、今となってはこの程度なんかは甘チャンだが、当時の男性観客はコレだけで悶々したのだろう…。それにしても随所で観られるスケスケ乳首…印象深くて忘れ難い!!

太股とヒップがガッシリとした宇津井健の暴れっぷり、丹波哲郎の悪役…二人の好演もよろしい!!

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みな殺しの拳銃

後に日活ニューアクションの旗手として様々なアクション映画を世に送り出す長谷部安春の監督第二作目で、デビュー作『俺にさわると危ないぜ』以前から企画していたギャング映画を本作で完成させた。

赤沢興業の残虐非道なやり口に嫌気がさした幹部組員の黒田(宍戸錠)は、親分(神田隆)にバッジを返上。黒田の二人の弟(藤竜也&岡崎二朗)は縄張りを荒らしまわるが、その報復も酷くなっていく。最終的には、黒田は親友であった白沢(二谷英明)と組員連中が待つ競技場に単身で向い、最後の決着をつける…というお話。

全編モノクロ映像で、海外のギャング映画の影響をモロに受けたハードボイルド・タッチの作風が何よりも魅力的だ。クールかつスタイリッシュな映像は、この手のクライム・アクションには相応しく、今観てもカッコ良さを感じさせる。

ハードボイルド系のアクション映画を好演するようになった宍戸錠。彼は、本作でもニヒルなアウトローを眉間の皺から感じさせる男臭さを醸し出して見事に演じきった。また、藤竜也扮する次男が敵連中からメッタ撃ちの蜂の巣状態にされるシーンも印象深く、本作で描かれる残酷バイオレンスのレベルはこのシーンで一気にヒートアップしたのだ!!クライマックスの宍戸錠がライフル銃で敵連中を血祭りに上げていくシーンも迫力満点の銃撃戦ではないものの、緊張感のある仕上がりで見応えバツグン!!

ケン・サンダースがピアノを奏でながら歌う楽曲も作風にマッチしていて大いによろしい!!

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めくらのお市物語 真赤な流れ鳥

棚下照生の原作を松田定次監督が映像化した女版『座頭市』とも言われる時代劇アクションのシリーズ第一弾。主演は後に棚下の妻となり、現在でもボンカレーのイメージキャラクターとしてイメージが強い松山容子。

お市(松山容子)は7歳の頃に母親に捨てられると同時に落雷によって視力を失う。殺されたお市の親代わりの弥助の復讐と母探しを兼ねて流れ歩く…。

冒頭からキレ味バツグンの殺陣が観られる!!お市役の松山容子が魅せつける殺陣…とにかくシャープな動きで、数人の敵をキレイ見事に斬りつけて蹴散らすのだ!!

続いて、長門勇扮する浪人の浮田と出会ったお市は、剣術を徹底的に教え込まれるのだ!!浮田の厳しさの中にも愛情のある指導方法が好意的でよろしい。

他にもB級ムードを漂わせる荒井千津子扮するお文が釣独楽を振り回して敵を蹴散らし、お市が彼女らによるイカサマ博打を見破るシーンのケレン味を感じさせる演出も観る者の脳裏に焼きつくこと間違いなし!!お市とお文が対峙するシーンも観られるが、ここでしっかりと壮絶なバトルを描いていれば、70年代B級時代劇アクションらしい作風の大きな見せ場となっただろう。

タイトルもそうだが、劇中でも“めくら”の一言を中心に放送禁止用語連発だから、DVD及びブルーレイのソフト化はあり得ないと言い切れる。でも、CS放送ではしっかりと放映してくれたのだから、完全な封印作品の枠からは外れたのだ!!

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ネオン警察 女は夜の匂い

小林旭扮する“ジャックの刺青”こと花村勇次がネオン街で暴れまわる『ネオン警察』シリーズ第二弾で、監督は野村孝。

都市計画が進展中の工業地帯の縄張りをめぐって宮園組と誠心会という二つの暴力団が激突!!この抗争の裏には、政治家が更なる悪事を企んでいた!!流れ者の花村(小林旭)が宮園組の女親分(牧紀子)の心意気に惚れ込み、助っ人として挑戦するが…。

『女の警察』シリーズから続くホステス引き抜き、アキラと女の性交シーンの情熱さを帯びたエロ描写は本作でも観られるが、控えめ!!

メインは、ヤクザ組織同士の抗争劇。後半以降は見せ場の連続だ!!殴り込みシーンでの拳銃ブッ放し、長ドスを振り回して相手を斬りつけ、殴る蹴るの大暴れ!!次は、花村と誠心会サイドの付いていた殺し屋・結城(内田良平)とのタイマン・バトル!!クライマックスは、アキラが小松方正扮する悪徳政治家をドスで刺殺してお縄に!!

若き沖雅也が誠心会の連中に拷問リンチを喰らうが、その痛々しい顔面の傷も印象深い!!

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フェラーリの鷹

イタリアの娯楽アクション映画職人ステルヴィオ・マッシ監督によるカー・アクション作品。

ローマ市警のスピード狂かつカー・マニアのパルマ刑事(マウリツィオ・メルリ)が、元レーサーをリーダーとする銀行強盗団を追跡するが、敵に逃げられた上に同乗の相棒を死なせてしまう。職務に嫌気をさしたパルマは辞職を願うが、直属の上司が過去に乗り回していたフェラーリを彼に与え、ドライビング・テクニックを徹底的に教え込んで強盗団に囮捜査官として送り込む。潜入後のパルマはリーダーから信頼を得られたものの、結局は正体がバレてしまい、カー・バトルで決着をつけることになる…というお話。

本作の特徴は、やはり随所に散りばめられたカー・チェイスの場面だ!!車がダイナミックに横転するは、クラッシュするは…これらのアクションを堪能できることは良いが、まどろっこしい演出がチョイと痛手で残念だ…。

アクションシーンも良いが、それよりも興味深いシーンが観られる!!それは、パルマ刑事が上司からドライビング・テクを教え込まれるシーンだ!!自身の腕に自信を失くしたパルマが練習が巧くいかないと言って弱気になって泣き言をこぼすが、上司から「勇気がある」と叱咤激励され、訓練を乗り越えて敵のテクと肩を並べるほどになる。観る者に共感を与えるシーンであり、これを用意したことは大いに評価したい。でも、射撃の腕前は上司よりパルマの方が一枚上で、警察署内の射撃場で撃ち方を教えるシーンはユニークだ!!

クライマックスは敵の車が横転し、大爆破!!だが、爆破シーンに迫力が感じられないのが痛過ぎる!!爆音をあげて炎が燃え上がる直前から捉えれば迫力が少しでも増しただろうが、既に燃え上がっているところを撮っているのだから、コレではいただけないのは当然だ!!

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女巌窟王

新東宝が誇る二大セクシー女優の三原葉子&万里昌代がW主演のサスペンス・アクション。

麻薬取引が横行する犯罪都市である九州の最南端の港町。そこでギャング団直営のキャバレーでダンサーとして働いているルミ(三原葉子)と妹・エミ(万里昌代)は、麻薬取引のトラブルで弟を組織の連中に殺され、巌窟の中に閉じ込められてしまう。巌窟から脱出した姉妹は、財宝を手に入れたことから巨額の富を得て、数年後には二人を陥れたギャング団に復讐を開始する…というお話。

開巻直後に三原&万里の妖艶なダンスシーンが堪能でき、ギャング団同士が岩場で繰り広げる大銃撃戦は本作で唯一の大掛かりなアクションシーンとして楽しめる。その後、三原&万里の巌窟脱出劇が描かれるが、比較的安易に脱出成功!!このシーンでもう少しストーリーを捻り、創意工夫を凝らして描いていればもっと良かったことだろう。あとは、二人の復讐劇を全面に押し出しているのみ!!

クライマックスは、姉妹は死んだと思い込んでいた敵ボスを妖艶なダンスで迫るに迫って精神的苦痛を味わわせる。このシーンではサイケデリックな映像表現が効果を発揮する!!ダンスの妖艶さを引き立たせ、敵が精神的に追いつめられる姿をさらに盛り上げているのだ!!

他にも吉田輝男の格闘アクション、三原&万里のセミヌードが堪能できるが、何よりも三原&万里のセクシーな魅力を浮き彫りにすることに成功していることが素晴らしい!!

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