外国映画 ま行

猛獣大脱走

ある大規模動物園で電気系統の機器が故障し、檻からいろんな猛獣が大脱走!しかも、コイツらは凶暴化しており、人々を襲撃!!原因は、水道水に含まれた麻薬が原因だった…というお話。

まずは、ドブから大量のネズミが発生し、一匹のネコを食い殺すと同時にカーセックスに夢中のカップルの顔、足、腕、オッパイをムシャムシャ齧る。さらに、飼育係の男性がライオンやトラに食われ、女が運転する車をチーターが猛スピードで追って車同士がクラッシュして大爆破!三頭のゾウは滑走路に進入し、これを避けようとした飛行機が高圧電線に激突して火を噴き、停電で停車した電車にトラが入り込んで乗客の男を食い殺し、学校の体育館に現れたシロクマが鋭い牙と爪で女教師を食う。挙句の果てには肉食動物に襲撃された蓄肉処理場のウマやウシも群れを成して大脱走し、街中をさらなるパニックに陥れる!いろんな動物たちの狂暴ぶりを痛々しくてグロさ満載で描いているのでなかなかドギツいッス。

動物による襲撃シーンだけでなく、車が宙を舞い、激しく横転したりクラッシュするなどカースタントまで楽しめる!プロスペリ監督のサービス精神旺盛な見せ場作り、高く評価したいな。

グァルティエロ・ヤコペッティ監督とのタッグで多くのモンド作品を世に送り出してきたフランコ・E・プロスペリ監督がメガホンをとった傑作アニマル・パニック。イタリア製娯楽映画ならではの泥臭いB級テイストを存分に味わえるぞ!

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マイホーム・コマンドー

アントニオ猪木を“舌出しKO”させたり、近年は盗撮されたプライベート・セックスがネット上に流出したことが記憶に新しい人気プロレスラーのハルク・ホーガンが主演したSFコメディー・アクションで、監督はいろんな西部劇を世に送り出してきたバート・ケネディ。ちなみにホーガンは、製作総指揮も兼任。

銀河系十字軍の戦士シェップ(ハルク・ホーガン)は上司の指示で地球で休暇をとることに!建築家チャーリー(クリストファー・ロイド)宅で下宿することになったシェップは、ひょんなことが原因で銀河系から2人の賞金稼ぎが刺客として送り込まれ、激闘を強いられることに……。

ホーガン扮するシェップの慣れない地球での行動が笑いのツボ。宇宙戦士姿で街を歩けば人々の失笑を買い、少年のスケボーを大空まで投げ飛ばしたり、路上販売のババァに熟したメロンをオススメされるや片手でグチャッ!と握りつぶしてしまったり、チャーリー宅での食事では無作法な食い方…リング上や過去に出演した作品では観られなかったホーガンのコミカルな面が楽しめるぜ!!

ホーガンならではのカラダを張ったアクションシーンも忘れずに描かれ、ファンならこっちの方が興味深いハズ。殴る蹴るはもちろん、レスラーらしく相手を担ぎ上げたりと存分に暴れまくってるけど、ご自慢のアックスボンバーをはじめとするプロレス技は一切ナシ!!

クリストファー・ロイドもシェップの常識を超えた行動に悩まされる気が小さい真面目人間チャーリーを好演し、シェップとチャーリーの友情も微笑ましいね~。

『ロッキー3』でシルヴェスター・スタローンと共演済みのホーガン…個人的には『エクスペンダブルズ3』に出演して久々の映画復帰を希望している。いや、久々に日本のプロレスのリングにも上がって凄まじい試合をやってのけてほしいな!!


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マッドストーン

『マッドマックス』の大ヒットを受け、邦題に“マッド”を使用して亜流モノ扱いとして公開された本作は、『マッドマックス』が世に送り出される5年前に作られたオーストラリア製バイク・アクション映画。要するに、60年代後期から70年代前期にアメリカで乱造されたバイカー映画をオーストラリアで作ったものである。

公害反対を訴える政治家がシドニーの公園で演説中に何者かに射殺される。犯人は付近に居合わせた暴走族連中に見られたと思い込み、族メンバーを次々と殺害し始める。調査を開始した警察側は、若手刑事ストーン(ケン・ショーター)を暴走族メンバーに仕立てて潜入捜査を始めるが……。

派手なアクションやスピーディーなバイク走行が味わえないのが非常に残念であり、結果的には地味で面白味のないB級アクション映画に仕上がった本作。

印象深いシーンと言えば、道路に貼られた針金に引っかかって転倒したバイカーの頭部チョンパ、男女が全裸になって海に入って戯れるシーン、バイクのエンジンをかけた瞬間にバイク置き場が大爆破炎上するシーンぐらい。対抗するグループとの抗争劇やクライマックスのアクションシーンといった肝心なシーンがイマイチ盛り上がりに欠けるのがかなりの痛手。

上映時間は103分だが、この程度なら80分ない方が良いぐらい。監督・脚本・製作を手懸け、アンダーテイカー役で出演も果たしたサンディ・ハーバットのフィルモグラフィーと言えば本作ぐらいであり、どうやら本作の不発をきっかけに自然消滅してしまったようだ…。

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マッドライダー

イタリアとスペイン合作のジュールス・ハリスン監督作である『マッドマックス2』亜流モノ。ちなみに本作の前年には、ニュージーランドにて『バトルトラック』という亜流モノが第一に作られた。

核戦争でオゾン層が破壊され、わずかな水源しか残されていない未来世界。極悪軍団クレイジー・ブルと、水を探す一族の少年に助けられた荒野の一匹狼エイリアン(ロベルト・ジャンヌッチ)が闘う…というお話。

主人公エイリアンが乗り回す改造武装車の活躍、前半での水を探す一族が乗り込む三台の給水車とこれを執拗に追うクレイジー・ブルとの爆撃・銃撃戦、クライマックスのエイリアンとクレイジー・ブルとの最終決戦が見せ場。車の大爆破炎上、横転、威勢良く地面から吹き荒れる爆煙…といったアクション演出でしっかりと楽しませてくれる!!

イタリア製だけに、主人公が正義のヒーローではなく、マカロニ・ウエスタンの主人公のようなアウトロー丸出しキャラであることも納得できる。それ以上にユニークで印象深いのは、彼を助けて仲良くなる少年トミー(ルカ・ベナンチーニ)がクレイジー・ブルに捕らえられて義手の片腕をちぎられ、新たに装着された代わりの義手がとてつもないパワーを発揮することになり、最終決戦でエイリアンがピンチに陥っているところを高所の上にかなり距離のある場所からダイナマイトをポイポイ放り投げて敵の車やバイクを破壊して応戦するシーンは、微笑ましい。

それにしてもクレイジー・ブルのリーダー格であるハゲ辮髪野郎…散々ワルさだけしといて最終的には簡単にヤラれてしまったな…。個人的にはコイツとエイリアンのハードな肉弾戦でも描けばもっと良かったと思えたな…。

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皆殺しの挽歌

クリス・ミッチャムを主演に迎え、インドネシアを舞台にした大爆発ハード・アクション!!

ベトナム帰還兵ブラウン(クリス・ミッチャム)は妻子を麻薬組織に殺害され、復讐の鬼となって組織にたった一人で立ち向かうというお話で、途中で組織の一味ではあるが、ボスのホーク(マイク・アボット)に姉を薬漬けにされたことからブラウン同様に復讐の機会を狙うジュリア(アイダ・アイアシャ)と二人で戦いに挑む。

序盤の見所は、ブラウンの妻子殺害シーンであり、これが極悪非道丸出しの残虐バイオレンスとして描かれている。特に妻の衣服を引きちぎり(乳房曝け出し!!)、敵連中各々が姦淫するシーンは、豊満熟女が主演のレイプモノAVを思わせる。

続いてブラウンが敵の倉庫に乗り込む。銃でバッタバッタと撃ち倒し、倉庫を大爆破!!その後も爆破は味わえるが、ブラウンが一味に捕らわれてからは、再びバイオレンス描写が観られる。ブラウンが痛々しいリンチ制裁を喰らうが、メインは激熱い木炭を背中に押し付けられる残酷バイオレンスだ。そんな絶体絶命の大ピンチに陥ったブラウンをサポートしに現れたのがジュリアなのだ!

中盤の見せ場は、カーアクションだ!スピーディーではないが、カークラッシュをはじめとするカースタントはかなり気合が入った頑張りようであり、見応えは良い。特筆したいポイントは、ブラウンの車がミカンを積んだトラックの上をジャンプし、これによって二台の後方扉が開き、地面がミカンまみれになり、ドライバーのおやっさんがミカン汁まみれで悲鳴を上げている顔のアップが可笑しい!!これに続いて敵の車が列車に追突され、大爆破するが、車掌の無表情さに笑えてしまった。同時に「おっさん、ちょっとは驚けよ!!リアクション見せろ!!」と突っ込みたくなった。

ラストは、ガトリングガンとロケット砲を搭載した改造武装バイクに乗ったブラウンがホークのアジト(和風の豪勢な建物)に乗り込み、大暴れ!!クライマックスでホークが乗り込んだヘリの中をブラウンがバイクごと突っ込み、手榴弾を置いてヘリもアジトも大爆発させるというクライマックスは、圧巻の一言に尽きる。しかも、エンドロール終了まで爆破炎上しまくっているし……。

連発する爆破アクションを筆頭に銃撃戦、カーチェイス、格闘肉弾戦とアクション映画のツボを押さえた他愛のない一篇だ。

ちなみに監督は、アリザルというお方。蟻なのか?猿なのか?

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マックス・ペイン

20世紀フォックス社が昨年の『ヒットマン』(07)に続いて再びゲームが原作のガンアクションを世に送り出した。

ニューヨーク市警の未解決事件班は訳ありの汚職刑事が集まっており、そこに所属するマックス・ペイン(マーク・ウォールバーグ)は、愛する妻子を殺害され、苦心しながらその犯人を追い続けている。

ダークな雰囲気を漂わせたクールな映像、顔にもタトゥーが彫り込まれた怪しげな敵、物語の重要な要素である新種のドラッグに羽のタトゥー。これらがアウトローの世界観を形成し、スタイリッシュな魅力を発揮させている。

序盤から中盤までは主人公マックスの活躍をサスペンスの連続とちょっとしたアクションを挟んで描く。そこに羽を持った不気味な悪魔が宙を舞う幻想が観られ、観る者に興味を抱かせる。特にサスペンス描写は、刑事映画らしい仕上がりとなっており、その面白さを汲み取れる。

中盤以降は、本作の狙いであるガンアクションが展開され、クライマックスまで多くの見せ場が用意される。

マックスの身辺で起きる連続殺人事件と妻子殺人の関係が死んだ妻ミシェルの元勤務先にあると睨んだマックスは、大手製薬会社に向かう。ここで第一の見せ場となる大銃撃戦が繰り広げられる。武装した警備員軍団が撃ちまくり、マックスが負けじと応戦する。屋内のスプリンクラーから水が噴き出し、ガラスが勢い良くド派手に粉砕する。とにかくこの壮大なバトルは最高の迫力が感じられ、手に汗を握って楽しめる。

そして、最終決戦はマックスがある事をやらかして臨むが、このある事が観る者をあっと驚かせる。これに共感できないという方もいるかも知れないが、捉えようによってはありとも言えるだろう。クライマックスでは、ド派手な銃撃戦とともに羽を持った悪魔による幻想が融合し、ゲームの持ち味がリアルな映像によって巧く表現され、パワフルで迫力満点の面白さを存分に味わえる。ビルの爆破シーンがしっかりと用意されているのも良い。

本作の特徴として、ゲームで観られる“バレット・タイム”映像を再現させるべく最新のスロー映像専用カメラを駆使して従来のアクション映画とは違ったスローモーションで銃撃戦を描いている。この趣向も大いに認めるが、それよりもテンポ良く描かれた凄まじい描写の方が好印象で面白い。

ジョン・ムーア監督は、エンターテイメント要素を最大限に発揮させたアクション演出に成功し、胸のすくような醍醐味が感じられるような作品に仕上げたのである。

マーク・ウォールバーグが主人公マックスをハードボイルドなイメージで好演し、彼が魅せつけるアクションは最高で実にカッコいい。他に、殺されてしまうヤク中のロシア人美女ナターシャに新ボンドガールで先述した同趣向の『ヒットマン』にも出演していたオルガ・キュリレンコ、元警官でマックスの良き理解者だが途中で意外なキャラクターとして描かれるB.B.にボー・ブリッジス、マックスを容疑者としてマークする内務調査官ブラヴーラにラッパーのクリス・“リュダクリス”・ブリッジス、スキンヘッドに顔面タトゥーの謎の男ルピノにアウマリー・ノラスコ、ナターシャの姉でマックスと敵対していたが途中で応援役としてサポートするモナにミラ・ニクスといった一流のキャストが魅力的なキャラクターを好演している。

エンドロール後にもオマケシーンがあり、最初から最後の最後まで楽しめる一級のエンターテイメント作品だと言いたい。

【80点】

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モトリー・クルーのディザスター! アルマゲドン危機一発

地球に衝突しようとする小惑星ショーン・コネリーを破壊するべく立ち向かう選ばれし七人のスペシャリストと一体のオカマロボの姿を描いたクレイ・アニメ・コメディー。

タイトルのモトリー・クルーとは、大物ロックバンドの名称であり、メンバーが粘土製人形となって劇中に登場し、本人たちも声の出演を果たしている。また、『ホステル』二部作でお馴染みのイーライ・ロス監督も声優を務めている。

『アルマゲドン』をメインにディザスター作品のパロディーが盛り込まれており、そこに過激かつストレートな下ネタ系ギャグがこれでもかと言わんばかりに連発される。とにかく悪ノリ爆発でやりすぎているのである。ここまで過激にやりきれたのはクレイアニメだからこそであり、実写でやられるとかなりキツいものもある。誠に低俗で道徳観のカケラもない究極のおバカ映画である。

おバカに徹していることは十分にわかるが、肝心な笑いの要素が消化不良状態となっていることが残念だ。エロ・グロ・汚いの三拍子が揃った下ネタは、新味がない上にあまり捻りが利いていないがために爆笑できるほどの面白さが味わえない。本作と同じような過激なブラックユーモアを追求した作品は多く存在し、心の底から笑えて面白い作品は結構存在するので本作のような平凡な下ネタ満載ギャグではビクともしないのである。それでも、過激なおバカ映画は好きではあるものの滅多に観ないという方にとっては、下ネタてんこもりに驚かされ、そこそこ笑えるかも知れない。笑えるか否かは別として、掘り出し物、珍作としては観る価値はありかもだ。

本国アメリカでは上映禁止となったいわく付きの作品。日本では、レイトショーのみの公開で公開日の約一ヵ月後にDVDがリリースされるとのこと。スクリーンで観たいという日本のおバカ映画ファンにとっては、劇場公開は嬉しいこと間違いなしだろう。

【45点】

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マニアック・コップ(『地獄のマッドコップ』、日本未公開)

ニューヨークで猟奇的な殺人事件が多発する。その犯人は巨漢の警官だった。事件の濡れ衣を着せられた警官ジャックは調査の結果、かつて人権無視の捜査が原因で刑務所に入獄し、囚人たちから半殺しにされた模範的で実直な警官が捜査線上に浮かび上がる。

製作総指揮を『エクスタミネーター』(80)等の迷作娯楽アクション映画の職人ジェームズ・グリッケンハウス、脚本及び製作をラリー・コーエン、監督をウィリアム・ラスティグというB級娯楽映画の三強が手懸けた本作は、80年代を代表すると言っても過言ではない傑作ホラー作品。

単純化されたストーリー、サスペンス描写、ホラー映画ならではの残酷で血生臭い殺人シーン、ラストのポリス・アクションらしい大掛かりな見せ場といった演出は面白さがしっかりと味わえる出来栄えだ。派手さはあまり感じられないもののツボが押さえられているからこそ面白いと言える。無駄な部分を極力排除して80分強の時間でまとめているので観易くて気楽なB級娯楽映画として仕上がっている。

本作は日本では劇場未公開だが、アメリカ本国では大ヒットを記録した。その後、二本の続編が製作され、こちらは日本でも劇場公開された。

【65点】

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マーキュリーマン

タイ製アクション映画と言えば、生身の体を張った格等系のイメージが強いが、本作はアメリカンコミックが原作のハリウッド製SFヒーローアクションを意識した作品だ。

正義の感情で任務に当たり、スタンドプレーばかりして同僚から目を付けられている消防士チャーン(ワサン・カンタウー)は、アメリカに憎悪を抱くテロリストのウサマ・アリ(アノン・サーイセンチャ)脱獄騒動に巻き込まれた際にチベット秘宝“太陽の護符”を胸に突き刺される。その瞬間、チャーンは護符のパワーによって重力を操り、高熱を発揮する超人マーキュリーマンとなった。太陽の護符と同等の秘宝“月の護符”を入手したテロリストは、チャーンから太陽の護符を奪うため、母親を拉致して挑発する。マーキュリーマンは、極悪非道なテロリスト軍団と激闘を繰り広げる。

本作は、ハリウッド製SFヒーローアクション作品のようにVFXを駆使すると同時に従来の生身の格闘アクションをプラスして描いている。さらに近年目立っている中近東のテロをネタにした作品のテイストを取り入れている。こうしたことによってアクション映画としての面白さが最大限に発揮されている。

マーキュリーマンの見た目は、『スパイダーマン3』(07)に登場した黒色スパイダーマンを思わせる。コミックが原作の作品ではないため、『スパイダーマン』シリーズを意識して作られたと思う。そんなマーキュリーマンがムエタイ風の攻撃で敵を蹴散らす姿は、ハリウッド製SFヒーローアクションにはない新味な面白さが感じられる。また、鋭いキレ味で描かれているため、スカッとした最高に良い気分にさせてくれる。マーキュリーマンが飲酒運転するドライバーや婦女暴行魔をやっつけては新聞に取り上げられるシーンは、まさに正義のヒーロー参上という感じでこれがまた気持ち良さを存分に味わえる。

やはりどうしてもハリウッド製SFヒーローアクションと比較してしまうが、比較すれば多少パワーダウンしていることだけは否めない。それでも存分に楽しむことができる面白い作品であるためそれだけでも十分良いのだ。

チャーンの妹(元は弟)役として『ビューティフル・ボーイ』(03)で半生を描かれたオカマのキックボクサーとして有名なパリンヤー・ジャルーンポンが出演している。マーキュリーマンの活躍と同時にパリンヤーが魅せつける格闘アクションと演技も是非とも注目していただきたい。

【80点】

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無敵のゴッドファーザー ドラゴン世界を征く

カルロ(コンサルボ・デルアルティ)をボスとするドラッグ密売系マフィア組織によるインターポールの刑事暗殺事件が発生していた。ところが、香港では通りすがりのカンフーアクション映画スターで“スーパードラゴン”の異名を持つワン・レイ(ブルース・リャン)がこの事件を阻止した。カルロは映画ロケという罠を張ってワンをローマへと呼び寄せ、カルロの実子カニー(マリオ・クリティーニ)と二人の養子であるデューク(ゴードン・ミッチェル)と坂田(倉田保昭)がワンの命を狙う。ワンとカルロ一家の激闘が繰り広げられる。

ウー・スー・ユエン監督とブルース・リャン、倉田保昭が『帰って来たドラゴン』(74)に続いて世に送り出した香港製カンフーアクション。本作はヨーロッパでのロケが話題の一つとなり、香港映画界の国際化という面で大きく変化をもたらした。敵がイタリアンマフィアという点では、当時の流行モノであったイタリア製ギャング映画の特色を取り入れたことが大いにわかる。アクションシーンもこの手のジャンルの当然の売り物であるカンフーファイトに拳銃やマシンガンといった武器を使う敵が現れたことによって面白さがパワーアップし、変わってきたのだ。また、アクションシーンはローマの観光名所をバックに繰り広げられ、ロケーションの活かせ方も実に良い。

徹底された娯楽性はアクションだけでなく、登場する二人の美女の活躍からも伺うことができる。まずは、シャーリー・コリガン扮する保険会社の社員アイビー。カルロの関係者として怪しげな雰囲気を感じさせるが、これを裏切ってワンを助けて仲良くなる。敵に襲われるとカンフー技で攻撃して金色の拳銃を向けたりという具合にシャーリーの存在はまさに魅力的だ。もう一人は、ワンの主演作品でヒロイン担当女優リリー役のマリア・ダインコロナート。黒髪美女の彼女は、胸と尻を露出したセクシーサービスをしっかりと提供しているのだが、脇毛が生えていることに驚かされると同時に笑わせてくれる。どちらかと言えば金髪美女シャーリーのセクシーサービスの方がウケが良いと思えるのだが、マリアでも悪くはなかったと思う。とにかく金髪と黒髪の美女の存在が作品に面白さを倍増させたことに間違いはないのだ。

ストーリーは細かいことを考えず、頭を空っぽにして観られるように簡素化されている。だから、思う存分カンフーアクションを堪能できる。

音楽に関してもマニアならではの面白さが発見される。まずは、オープニングのクレジットで『続・夜の大捜査線』(71)のテーマのイントロ部分が使用されている。次に『110番街交差点』(72)のテーマのイントロ部分(劇中で使用されたバージョン)が三度使用されている。これに関しては、ジミー・ウォング主演のカンフーアクション『片腕ドラゴン』(72)で『黒いジャガー』(71)のテーマが無断で使用されていたことと同じニュアンスであることがわかる。

とにかく最後の最後までアクションが楽しめるB級娯楽作品だ。

【65点】

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