2009年4月 9日 (木)

やくざ残酷秘録 片腕切断

安藤昇率いる安藤企画が擬似ドキュメンタリー的なモンド映画を意識してヤクザの世界に迫った異色のドキュメンタリー。配給は実録ヤクザ映画全盛期の東映であり、ついにホンモノをスクリーンで魅せつけてしまったのである。

冒頭で数名のチンピラたちがカメラに向かって「何撮ってんだよ!!」と怒鳴り散らす報道番組でも稀に観られるようなシーンに始まり、出所する者の出迎えとその祝い、賭場でサイコロ博打に興じながらシャブを打ちまわして兄貴分的な者にバレて軽くボコボコ、エンコ(指)詰め、競馬のノミ行為、タイトル通りの片腕切断、テキ屋の実態、シンナーを吸引するフーテン連中、関東親分衆の会合、トルコ嬢とヒモの関係、凡天太郎が女性の体にタトゥーを彫り込むといった裏社会の実態をモノクロを基本としたパートカラーで映し出される。これらのメニューは、とにかくリアルで生々しい。誰もが踏み込むことのなかった世界をカメラがしっかりと捉えることに成功したのは、製作、企画、構成、ナレーターを担当した元ヤクザの映画スター安藤昇の力があったからこそだと言える。

登場する者も皆ホンモノなのである。中には、現在の指定暴力団組織の一つである団体の当時の会長も顔を出し、インタビューに応じている。また、ある者が相手を斬りにいったときを語る自身の武勇伝も興味深い。他にも街行く若者たちがマイクを向けられて「ヤクザをどう思うか?」や「入ってみたいか?」という質問に応えているシーンが観られる。

特筆すべきシーンは、片腕切断とエンコ(指)詰めだ。片腕切断だけは唯一の擬似である。それでも地面に落ちた手首の指先がピクピクと動く様子の接写は、強烈なインパクトで忘れられないほどだ。問題なのは、エンコ(指)詰めだ。このシーンは、もともとは擬似で撮られることとなっていたが、やる者が勢い余って本当に相手の指をすっ飛ばしてしまったのである。この恐ろしいエピソードが作品を伝説化させてしまったとも捉えることができる。背筋が凍てつくような衝撃的で痛々しいシーンではあるものの、痛くてギャーギャー騒いだり唸ったりしないのが少し不思議に思える。詰め方もヤクザ映画ならではのドスで勢いよく切断ではなく、ノミと金槌を使用している点がこれまたリアルだ。

ヤクザ社会や残酷描写に興味のある方にはオススメできるが、そうでない方は観なくても良いだろう。

【45点】

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2008年5月15日 (木)

妖女伝説セイレーンX 魔性の誘惑

深夜の成人向けバラエティー番組「奇怪レポート ミニスカ探検隊」の撮影を静岡のとある湖で敢行したが、突然の雨でレポーターのマミ(日高ゆりあ)とスタッフら四人は近くのペンションで宿泊することになる。だが、そこには不思議な美女という感じの女主人の麗美(麻美ゆま)が一人で住んでおり、一行に食事の世話等をしてもてなした。そんな彼女の真の正体は、男たちを誘惑し、精気を吸い尽くして生きる妖女セイレーンであり、ペンションにたった一人残ったカメラマンの山田が彼女の性の餌食となり、他の男たちも山田と同じ目に遭うこととなる。

Vシネマの人気シリーズ作品が初の劇場版となって登場。主演は人気AV女優で時たまTVのバラエティー番組にも出演する麻美ゆま(正直言って私は、彼女のAV作品を一度も観たことがないのである。本作で初めてお目にかかったのだ。)。彼女にとって劇場用映画は、本作が初挑戦となる。バスト96センチでHカップという肉体美を持つ彼女のセクシーな魅力が全面に押し出されており、男たちとの性交シーンが最大の見所となる。とにかくエロスを追及したシーンが満載であるが、他にも血生臭さを感じさせるバイオレンス描写がワンシーンだけ用意されていたりユーモアを取り入れたりという具合に単なるエロティック作品に終わらないようにという感じで工夫が施されているようだが、結局はエロスだけが取り柄の良い意味で意味不明な内容の作品となった。

上映時間は、65分。暇潰しや性的欲求の解消として劇場で観るも良し、DVDやビデオで観るも良し。サイン会や撮影会等に足を運ぶような熱狂的な麻美ゆまファンは必見だ。

【30点】

妖女伝説セイレーンX~魔性の誘惑~ DVD 妖女伝説セイレーンX~魔性の誘惑~

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